鋼のような 強さと 海のように深い愛

 1946年、インドのカルカッタ。カトリックの女子校で教鞭をとっていたマザー・テレサ(オリビア・ハッセー)は、イスラム教徒とヒンズー教徒の抗争に巻き込まれて負傷した者を校内に入れて手当したことから、修道院長(ラウラ・モランテ)と対立。ダージリンへの転任命令を受け、その途上で、行き倒れになった男と出会う。「私は渇く」という十字架の上のキリストと同じ彼の言葉の中に神の声を見出すマザー・テレサ。命令に背いてカルカッタに舞い戻った彼女は、「私の居場所は修道院の中ではありません。最も貧しい人々のところです」と言って、修道会に院外活動の許可を求める。得られた回答は、「院外活動をしたいなら一市民に戻れ」というものだったが、マザー・テレサの熱意を汲んだエクセム神父(ミハエル・メンドル)の口添えによって、決定はバチカンの手にゆだねられることになった。「これが神の望みであれば、必ず実現する」。そう信じるマザー・テレサは、パトナで医療と薬学の実地訓練を受けながら、バチカンからの返事をじっと待ち続けた。
 やがてバチカンから送られてきたのは、院外活動の許可を伝える手紙だった。晴れて町へ出ることを許されたマザー・テレサは、新しい修道服である白い木綿のサリーに身を包み、貧困にあえぐ人々が住むストリートでの活動を開始した。子供たちに配る食糧を手に入れるため、市場で物乞い同然のことをするマザー・テレサの姿に、眉をひそめる修道院長。しかし、いっぽうには、マザー・テレサの活動を応援する者たちもいた。ヴァージニア(イングリッド・ルビオ)をはじめとするかつての教え子たちだ。彼女たちボランティアの手を借りながら、マザー・テレサは、病人や孤児の世話をするための施設をコツコツと作り上げていく。